現代墨流し染とは

平安時代に水の上に墨を浮かべ流した後、模様を和紙で写し取った「墨流し絵」という偶発的な絵が発祥なっています。「墨流し絵」がシルクロードでペルシャに伝わり、マーブル紙に用いられるマーブル技法として発展し、日本に舞い戻ってきた伝統的な技法が「墨流し染」と言われております。

「墨流し染」は江戸時代には衰退していましたが、初代安川九華(安川順朗)が研究開発の結果「現代墨流し染」をあみだし、世界に当家だけが伝承している技法です。


◆製作方法

①糊作り
気温や湿度や染める相手によって濃度が変わります。
染めれる安定した状態(泡がなく、濃度に斑がない)になるまでおおよそ7~10日かかります。
非常に地味ですがキャンパス、染料、すべてのベースになる非常に重要な工程です。

②柄づくり、染め上げ、糊除去、乾燥
水槽で模様を描きます。
のりの粘度、湿度、気温、染料の粘度、水槽の深さによって全く違うものになります。

 

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道具は定番の針から、身近にあるもの、自作したもの、人間の手、風等使えるものは何でも使います。

③発色工程
高温高圧の蒸気で蒸します。
この工程を挟まないと絹に色がまったく定着しません。

④糊除去、洗浄
余分な糊や染料を3人体制で3回の工程で手洗いします。
ものすごく時間がかかります。

⑤アイロンがけ
余分な水分がぬけ色が明るくなり、絹の光沢や透け感がようやく顕になります。
一番気になる瞬間です。

⑥縫製
必要に応じて三つ巻の手縫い、ミシンによる縫製をします。

まだいくつかの工程がありますが、糊作成からここまでおおよそここまで一か月です。その後、完成した日本絹の原反をスカーフ、帽子、ネクタイ、洋服、ブローチ等様々に加工します。


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個性派のオシャレに、心のこもった贈り物にどうぞ

<<墨流し染め>>のあゆみ